てったい北関東

覚書、感想、備忘録

「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」を観た感想

twitterで、
「ゴリゴリのファン向けムービー」
「少なくともテレビ26話までは予習必須」
などという投稿を見て、
真面目にその通り予習して観た1回目。
で、今日2回目観てきたんだけど、
この映画をわかりにくくしているのってその予習というか、
テレビの設定を知ってしまっていることなんではないんだろうか…。

もちろん時系列は結構交錯していて、
現在から○日前、というようなストーリー進行で
それが追いにくいというのは確かにあるのだけど、
2回目観たら、なんだかすっきりしたんだよなあ。

テレビシリーズとは同じキャラが出ているけれど、設定が若干違っている。
でも概ねはテレビ通りのストーリー。
だからテレビシリーズを知ってしまっている分、
その設定の違いに追いつけない部分があるだろうと思う。
この「若干」というのが難しいところで、
大幅に違っていれば観客もそういうものと思うんだろうが、
些細なように見えるから逆に混乱させてしまう。

例えばベルフォレストのガレージ・サーストンは、
テレビだとレントンがそこで祖父と暮らしていたところだけど、
今作ではあくまで「実家」という扱い。
レントンビームスの養子…なのにベルフォレストのじっちゃんの家…?」
と、たぶんファンは戸惑ってしまうだろう。予習をしたばっかりに。
そんな知識がなければこの設定だってすんなり飲み込めるはず(たぶん)。

あと、ファンがむむってなるポイントといえば、
エウレカがほとんど出ないじゃん」ってところ。
すごいなあって思うのが、これ
レントンビームス夫妻の話で映画を一つ作ってしまったことである。
僕もあんなツイートを観たばっかりに、
映画のクライマックスは「モーニンググローリー」なんだろう、
と勝手に思い込んで、一回目は「なんだこれ」と、正直いってなったわけだ。
26話まで、いろんなことがあったけど、やんなくていいの!?という。
やっぱりファンが求めるエウレカセブンってそういうことなんだと思うのだ。
けどそんなのを無視して、
レントン1人の主人公が、
ビームス夫妻という親に守られながら、
1人の女の子に正面から向き合おうと決心する、
勝ち取らねばならない目的を持つ、
そんな旅立ちを描いたのだ。

そういう意味ではこれってツイートで語られていた
「ゴリゴリファンムービー」という表現は本当に正しいのだろうか。
たぶんファンこそ
「これは観たかったエウレカセブンの映画じゃない」と
なってしまうんではないんだろうか…。
でもそういう先入観を無くして観たときに、やっぱりいいなあって思うんだ。
ロボットアニメのくせしてドンパチも最初しかないし(その最初のがまたすごいんだけど)
エウレカも出てこないけどさ、
でもエウレカセブンの良さってそういうとこだけじゃなくて
まさにこういう人間臭さだったんじゃないのかな、なんてね。

で、この映画は2、3と続いていくわけだが、どういう展開になるんだろう。
1回目を観たときは
エウレカとか月光号の話はバッサリカットとか、
 ファンは知ってるから要らんってことなのかなあ、潔いなあ」
と思っていたんだけど、2回目を観た今では
「2でも今度はエウレカや月光号に関して回想やるのかもなあ」
とも思うのである。

でも次回予告を見るに、テレビの結末とはがらりと変わりそうで、
やっぱり見ないとわからないのである。
なんとも楽しみ。
すごく楽しみ。

エウレカセブンWalker ウォーカームック

エウレカセブンWalker ウォーカームック

予習するからわかりづらくなる、みたいに書いたけど、
でもテレビシリーズもめちゃくちゃ面白いので、
予習といわずにすべて堪能するとよい。
もう公開5週目に入るけど…。