てったい北関東

覚書、感想、備忘録

卓球のサーブについて

ITTF Handbook 2019のサーブのルールについて、和訳してみた。
不慣れなのでまあなんとなくである。
https://ittf.cdnomega.com/eu/2019/04/2019ITTFHandbook.pdf


2.6 サーブ
2.6.1 サーブは、サーバーの静止した何も持たない開いた手のひらで、自由な状態で静止したボールから始める。
2.6.2 サーバーは、ほぼ垂直に上向きにボールを放つ(スピンを加えずに)。何も持たない手のひらから離れて最低でも16cm上げるようにし、打つ前に何かに当たってはいけない。
2.6.3 ボールが落ちてくるとき、サーバーは、ボールが自分のコートに最初に触れてから、直接レシーバーのコートに触れるように打つようにする。ダブルスでは、ボールはサーバーとレシーバーのコートの右半分を連続して触れるようにする。
2.6.4 サーブの始まりからそれが打たれるまで、ボールは台の面の位置よりも高く、サーバーのエンドラインよりも後ろになければいけない。また、ボールはサーバーまたはダブルスのパートナーや彼らの着衣、持ち物により、レシーバーから隠されてはいけない。
2.6.5 ボールが投げられたらすぐに、サーバーの何も持たない手と腕は、ボールとネットの間の空間から取りのぞかれなければいけない。ボールとネットの間の空間とは、ボールおよびネットとその上方の延長を境界とする。
2.6.6 プレイヤーは、ルールに従っていることを主審または副審が納得できるようにサーブする責任がある。主審または副審は、サーブが不正であると判断してもよい。
2.6.6.1 主審または副審がサーブの正当さに確信がない場合(試合で最初の機会)は、試合を中断し、サーバーに警告してもよい。しかし、そのあとでプレイヤーまたはダブルスのパートナーによる疑わしいサーブは不正と判断される。
2.6.7 特別に、身体障害により順守できないことが認められる場合には、主審は正しいサーブへの要請を緩和できる。

サーブ時にネットにあたって相手コートに入ると「レット」となってもう一度やり直しになる。
よくそのことをレットというけれど、正しくレットとは

2.5.3 レットは、点数のつかないラリー。

であって、サーブ時に限るわけではないようである。
ITTFのルールブックには、サーブの章には書かれていないが、別にレットの記載がちゃんと書かれている。

2.9 レット
2.9.1 ラリーは次の場合にレットとなる。
2.9.1.1 サービスのボールがネットに接触した場合。サーブのボールがレシーバーやそのパートナーに邪魔されるか、サービスがその他の点では正しく行われている条件で。
2.9.1.2 サービスがレシーバーかそのパートナーが準備していないときに放たれた場合。レシーバーやそのパートナーがボールを打とうとしない条件で。
2.9.1.3 プレイヤーの関与しない妨害により、サービスやリターン、その他ルールを順守することができない場合。
2.9.1.4 主審もしくは副審によりプレーが中断された場合。
2.9.1.5 身体障碍のために車いすを使っている際に、サービスがその他の点では正しく行われている条件で、ボールが次の状態になった場合。
2.9.1.5.1 レシーバーのコートに触れた後、ネットの方向に戻る。
2.9.1.5.2 レシーバーのコートで静止する。
2.9.1.5.3 シングルスで、レシーバーのサイドラインにあたってからコートを離れる。
2.9.2 次の理由によりプレーが中断された場合。
2.9.2.1 サービス、レシーブ、エンドの順序の誤りを正すため。
2.9.2.2 促進ルールを導入するため。
2.9.2.3 プレイヤーやアドバイザーに注意もしくはペナルティを与えるため。
2.9.2.4 ラリーの結果に影響を与えるようなプレー環境への妨害が生じたため。

サーブについて結構あいまいというか判断が難しいと思うのがnear vertically upwards
直訳すると、ほぼ 垂直 上方 ということになるが、「ほぼ垂直」ってどの程度って話だ。
たぶん、ボールを叩きつける(横方向の力を加える)ことを禁じている、という趣旨なんだろうけど、
でもプロ選手のサーブを見ると、結構ナナメ後方に投げてたりして、どうなんかなって感じだよね。

それに16cmというのも実際に測れるわけではなしで、最近プロ選手も結構注意されているのを見かけるけど、
これも目視だけでは厳密に判断ができるわけではないだろう。
サーブに関しては、いかんせん審判の裁量にゆだねられる部分が現状多いように思える。

今回話題になった「レット」の判断は、正直どのタイミングで宣言されているのか知らないけど、
ラリー中に宣言されているのであれば、それはもう審判に中断させられたのだから、どんな打球が返ってこようと
やり直しにしかならない。これはしょうがない。
仮にビデオ判定などがあったとして、ネットにかかっていなかったことがわかったところで、(かかっていたとしても)
やり直しにしかなりようがない。

ビデオ判定が有効に働きそうなのは主にはエッジか側面かという問題くらいだろうか。
また本当にやろうと思ったら、「16cm」もビデオ判定できそうである。
(ただこれができたところで、大事どころでタイムアウトと同じような意味合いでチャレンジ、みたいな
 時間稼ぎ戦略としても使われてしまいそうである)
しかしルール自体が結構あいまいに運用されている中で、ビデオ判定なんか導入したところで、
明確な判定ができるとも思えない。

あるいは、ネットや台自体にセンサーを取り付けるなどして機械的に判断できるようにすることか。
テニスではネットにサーブがかかると「ピッ」と音がなったりしているのを見たことある。
台に細工をするのは、なんだか打球の感覚が変わりそうで難しそうだが、
ネットくらいだったらなんとかなるんだろうか。