「ミックス」を観た感想

「一生懸命に生きてる人を馬鹿にするな」
みたいなセリフがあって、いいなあと思うわけです。
普通の幸せを求めて頑張って、
でもどうにもうまくいってない人たちが
卓球にのめりこんでいく。

恋愛模様を中心に置くがためにテンポが悪くなっちゃうのです。
ネタバレになるかもしれませんが、
いやいやなんでそれまで頑張ってきたのに
一組出ないだけでみんな簡単にやめちゃうんだよ、とか。
とくると、やっぱり
「じゃあなんで卓球やるのか」ってのがないんですよ。

あんまり周りのエピソードが生きてこないのです。
さりげない苦労とさりげない回復は描かれてるのですが。
これはもったいないです。
同じ卓球クラブのメンバーとして出ているんだから、
もうちょっとキャラを立たせてほしい。

あとね、卓球ももっと不格好でよかったと思うんですよ。
どうしたって素人なんだから、（演技的にも）
一年やったところで決勝って、そりゃ「奇跡」になっちゃうでしょう。
そんなドラマにしなくたって、
不器用は不器用なりに頑張って、向き合って、
それで納得できたんじゃないですかね。
（実際、他のメンバーはそれができている）

かといって公開中のスポーツ映画「あさひなぐ」は
クライマックスが練習試合というね。
それもストーリー的になんだかなあって感じですが。

あと「あさひなぐ」と違って、
「試合を魅せる」というのもないです。
うりゃああ、とかかっこいい感じで打ってる様子を見せるだけで、
勝つか負けるかみたいなハラハラとかもないですし、
駆け引きどうこうとか試合の臨場感もないです。
もっとも、そういうのを描きたいわけではなかったと思いますが。

あと試合中に肩書きというか、戦型とかの紹介文出るんですが、
ああいうのも出るんだから、
もうちょっと卓球通にしか伝わらないような
専門用語の会話とかやりとりとかもあったらいいよね。
SFアニメとかであるじゃない。
シンクロ率がどうとか、A10神経接続がどうとか、
ああいう「知らねえけどかっこいい」みたいなの欲しくない？
もっと卓球してる感が出ると思う。

ガッキーはかわいいし、蒼井優とかがすごくいい味というか、
コメディは十分面白いですよ。
あとはもうちょっと周りの人々が活かせてればなあという感じ。

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映画のCMが僕は結構好き。

卓球王国 2017年 12 月号 [雑誌]